危ない夏のコーヒー・カクテル ([コクと深みの名推理4])

  • 武田ランダムハウスジャパン (2008年4月10日発売)
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[コクと深みの名推理]クレアのシリーズ、4作目。
舞台をセレブの集う避暑地に移し、開放的な夏の出来事を描きます。

クレア・コージーは、老舗コーヒーショップ<ビレッジブレンド>のマネージャー。
早く結婚したが10年で離婚した、小柄でいきいきしたアラフォー女性。

高級リゾート地、ハンプトンズ。
ニューヨークからは100マイルほどだが、プライベート・ビーチが続く別世界だ。
クレアは、常連のお客さんであるデイビッド・ミンツァーの舘に滞在している。
夏の間だけ、彼のレストラン<カップJ>の喫茶部の指導と、パーティーでのコーヒーの仕出しを引き受けたのだ。
娘のジョイも、バイトしているが、これも条件の一つだった。
親離れしかかっているジョイが危なっかしくて、心配でしょうがないクレア。
クレアの元夫の母親であるマダムも来ているが、こちらは本物のセレブだから。

花火の夜、一緒に働いていた若者が、デイビッドの部屋で狙撃された。
デイビッドと間違えられたのではと疑うクレア。
どこから狙撃されたのか?夜なのに独りで舘の外を見回り、薬莢を見つける。
友人であるデイビッドの身を守るためと、娘と元姑も守りたいのだ。
元夫のマテオも、仕事がらみで近所のパーティに来ていた。
地元ではないから旧知のクィン警部補に頼るわけにもいかない。
クレアはずばずば推理して、いつもより行動的な印象。近隣の人にしがらみが少ないせいか?

忍び込んだ先で出会ったカメラマンのジム・ランドが好みのタイプで、気をつけなくてはと思うのだが…?
娘のジョイは花開こうとしているのだが周りをハラハラさせ、高齢のマダムもひと夏の恋を楽しむと宣言して、ジョイを驚かせる。
まじめな性格のクレアは心配しすぎてジョイとぶつかっていたが、ここへ来て少し互いに歩み寄り、理解した様子。
ジョイのことを父親に似たのか冒険好きだと心配すると、マダムに「姐御肌で世話焼きであなたとそっくりじゃないの」と笑われる。
クレアもひと夏の恋を楽しむことに☆

夏向きのレシピも魅力的。
クレオ・コイルは夫婦合作のペンネーム。
男性の手が入っている印象はあまりありませんでしたが、この作品はぐいぐい進むので~なるほどそんな感じ。
2006年の作品。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ(ヒロイン)
感想投稿日 : 2012年10月10日
読了日 : 2012年10月5日
本棚登録日 : 2013年4月13日

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