ロマサスの女王、リンダ・ハワード。
中でもサスペンス色の強い作品、さすがです。
カレンの父親は長年、消息を絶っていた。
ニューオーリンズで遺体が発見され、カレンは現地にやってくる。
担当する刑事マークは、ホームレスのように見えた遺体が、家族がいるのに冷たく見捨てられたのかと最初誤解を抱いてしまう。
冷静に見えたカレンの手が震えていることに気づき、まったく違うことがわかって、今度は惚れ込んでいく。
カレンの父親は元軍人で、家族を捨てて放浪し、それでも母親はたまに帰ってくる父親を喜んで迎えていたのです。
同意は出来ないが母親の気持ちを尊重してきたカレン。
その母親も少し前に喪ったばかりだった…
親切にしてくれるマークと恋に落ちるが、あまりにも急な展開に、はっとして家に逃げ帰ることに。
ところが何者かに命を狙われ、ニューオーリンズに戻ってくるしかなくなる。
刑事のマークは南部の歴史ある街に住み、育ちがよく物腰が柔らかないい男で、カレンを守りつつ事件に取り組むのだった。
事件はハードな方で、マークは有能な刑事だけど超人的に強いというのではない。
カレンは看護婦のキャリアはあるが、こちらは腕が立つわけでもない普通の女性。そんなヒロインの芯の強さが魅力的でした。
それぞれの良さと、だから惹かれ合う、ところに説得力があります。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ロマンス
- 感想投稿日 : 2022年10月16日
- 読了日 : 2021年8月9日
- 本棚登録日 : 2022年10月16日
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