ブッダ入門

著者 :
  • 春秋社 (2011年2月1日発売)
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本棚登録 : 99
感想 : 10

・釈尊に弟子として入門する、そんな第一歩を踏み出すための本のような気がします。それほどまでに、中村 元先生が語る「釈尊」は、魅力的で、そばにいてくれるように感じます。

 やがて自分も老いるのに、他人が老衰するのを見て嫌悪する……。釈尊は、そうなりたくないと思って出家したのでしょうね。

 誰にとっても自分が置かれていない境遇を想像することは難しいわけですけれども、釈尊は若くて恵まれていたにも関わらず、その境遇に安住することで、やがて悩みが生じることを察知したのでしょう。

 私は還暦を迎える年齢になって、ようやく釈尊が開いた仏教が、何を示しているのかを理解できるようになりました。私の人生はかなり前に折り返し地点を過ぎてしまっていますが、今からでも覚りに近づくことができるかな?

 日本では、若い人のほとんどが、仏教に興味を持たずに生きているのではないかと思いますが、もし生きづらさを感じているとしたら、仏教を研究してみると良いと思います。結局、生きづらい俗世間で、自分を客観的に観る方法が必要なわけですから……。

 『ブッダ入門』と言っても、釈尊について学ぶための第一歩という意味ではないような気がします。釈尊に弟子として入門する、そんな第一歩を踏み出すための本のような気がします。それほどまでに、中村 元先生が語る「釈尊」は、魅力的で、そばにいてくれるように感じます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年4月29日
読了日 : 2019年4月28日
本棚登録日 : 2020年4月29日

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