戦争物でもあまり取り上げられることのない特技兵(コック)を中心とした日常系ミステリー。しかしながら戦場は日常からかけ離れた世界であり、、、前作「オーブランの少女」で見せた、そういった非日常の世界を目の前に現出させる筆力が十分に生かされている。過酷な戦場での重い話を、どうでも良い(失礼)謎解きが推進力となってグイグイと読み進めていく。面白い組み合わせだ。
戦時下の裏切り、報復、処刑、慰安婦、強姦と言った暗部はドライに書きあらわされるのだが、人種差別については丁寧に語られており、作者のこだわりが感じられた。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年12月18日
- 読了日 : 2023年12月16日
- 本棚登録日 : 2022年9月22日
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