■書名
書名:この世で一番の奇跡
著者:オグ マンディーノ
■概要
出版社の社長として会社を大きく成長させ、作家としては著書がベ
ストセラーになり、大成功をおさめたかのような主人公の男は、そ
れでも幸せや満足感を得られない自分に苛立っていた。そしてある
雪の日、不思議な老人に出会う。
その老人は、廃品同様になった人間を探しているという。若い日の夢
を踏みにじられ、安全な日々とのひきかえに自分の可能性を手放し、
よりよい人生を求めようとしなくなった人びと――他人だけでなく
自分にさえ捨てられてしまった人間を、生きる屍のような状態から
甦らせるのが、その老人の仕事だったのだ。
そして、人生に疲れた主人公に起こった奇跡とは……。
(From amazon)
■感想
1999年に流行った本です。
この著者の方は"12番目の天使"で知っていて、素晴らしい物語を書
く人という認識でいました。
この本は、10年以上前の本ですが、自己啓発の本であり、内容は今
の時代に言っていることと、全く相違ありません。
つまり、今さらですが、10年そこらじゃ人間の本質は何も変わらな
いということなんだと思います。
物語は、既に"裕福"な人間が、"幸福"を求めていくという物語です。
この物語の特徴としては、いろいろな文献からの引用文だと感じます。
多種多様な引用文が使われています。
つまり、この物語って実は新しいことは言っておらず、今まで言わ
れていることを著者なりにまとめて物語形式にしているものです。
物語自体にそこまで感動しませんでした。
(感動レベルで言えば、12番目の天使の方が圧倒的に上です。)
しかしながら、自己啓発本としてみるのであれば、素晴らしい言葉
がちりばめられた本だと思います。
第9章に"神の覚え書き"として、この本で伝えたいことがすべて纏め
られていますので、時間がない方はここだけでも読んでみるといいと
思います。
なお、この本では、この章を100日間は毎日読み潜在意識に記憶する
ように記載してあります。
確かに、こういう本って一回読んだだけだとあまり意味はないので、
具体的にこういう方法を記載してあるのは親切だと思います。
この100日間というの、やってみようと思います。
何事も"チリもつもれば山となる"です。
■気になった点
・自分がみじめで満たされていなければ、そして満たされていない
ことを知っていれば、そうした生活(自己犠牲の生活)を続けるのは、
偽善であり、嘘なのです。
・どんなに豊かな土壌も耕さなければ実りをもたらさない。
人の心も同じである。
・人を失敗に導く自尊心の欠如というのは常に不安、罪の意識、劣
等感というものの複合体が原因となっています。
・以前の生活がどんなにわびしくても、慣れひたしんだ安全性の
子宮に逃げ帰りたいという衝動と絶えず戦っていなければならない。
・Never,nerver,never,never give up
・自分にはいずれにせよ価値がないんだ。それがどうした?とつぶや
いていればいい。
・私たちの強さは弱さから生まれる
・ブルータスよ、失敗は星々の間ではなく、われわれ自身のなかにある
・自分のめぐみに感謝しなさい
自分のかけがえのなさを主張しなさい
自分の枠を超えなさい
選ぶ力を賢く使いなさい
- 感想投稿日 : 2011年9月7日
- 読了日 : 2011年9月7日
- 本棚登録日 : 2011年9月7日
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