六番目の小夜子 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2001年1月30日発売)
3.51
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本棚登録 : 17023
感想 : 1711
4

これが恩田さんのデビュー作だとー⁉︎
凄い凄い凄い。めっちゃ読ませやがる。

高校生という一瞬の青春の煌めきと、一見無意味な「行事」が連綿と受け継がれていくという不気味さのギャップ!
謎めいた転校生は何者?という学校ならではのミステリー。中盤の文化祭のシーンは完全にホラー。
急に出てくる太字怖いよおお〜( ;∀;)
雅子と由紀夫の淡い恋愛、
沙世子と秋はくっつきそうでくっつかない。
あああ、この感じー!こうこうせいーーー!

時々、詩のような印象的な文章が挟まれる。
それがミステリアスで、的を得ていて、好き。
(特に「春の章」の書き出しが好き。最終章でも触れられており、意味がわかった時ゾクゾクする)

終わらせ方は結構強引。矛盾だらけだし、引っかかる人も多いのでは、と思う。
それを差し引いても、文化祭のシーンは本当に素晴らしい。
私は全ての謎が明らかにならなくても大丈夫なタイプなので、さほど気にならず◎

結局「サヨコ伝説」とは何だったのか…
謎のままで、ええんちゃう?
高校生って、そんな感じでしょ?…って事なのね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年3月23日
読了日 : 2020年3月23日
本棚登録日 : 2020年3月20日

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