現代に生きるファシズム (小学館新書 さ 18-2)

  • 小学館 (2019年4月3日発売)
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感想 : 17

何となく知っている気になっているファシズムという言葉が持つ意味について、ファシズムについての知見のある2人が対談する形式。
ただ、我田引水というか、自分のフィールドにおいては饒舌になるものの、専門でない部分についてはただの進行役に徹してしまい、話が広がっていかないのは不満。
片山氏はファシズムについては知見があるものの、現在の世界情勢についての理解が佐藤氏に及ばない部分が見られ、すぐにサブカルの概念に逃げてしまい、お互いの意見を戦わす所まで行っていないのが残念である。もう少し自国についての勉強を求む。
とはいえ、ムッソリーニに関する部分についてはさすがに片山氏も専門であることもあって中々読み応えがあった。
寧ろここに焦点を絞って話をしても良かったのでは?
オール沖縄がリベラルだとはわかっていても、経済エリートという認識はあまり持っていなかったのではないだろうか。
尤もそれは沖縄の人も含め、極一部のエリート左派以外には気づいていないのかも知れないが。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: かーの本棚
感想投稿日 : 2019年8月15日
読了日 : 2019年8月15日
本棚登録日 : 2019年8月15日

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