明るく温かい、強烈な個性がそろった長谷川家。
5人と一匹(さくら)の(再生)物語。
家族間や三兄弟に起こる出来事が、懐かしいホームドラマのようだったり、過激な場面ありだったり、とても活気に溢れ描かれていた。
家族は良いことばかりでなく、何故こんなことにと、辛い時期もあり平穏ばかりには過ぎていかない。それを乗り越えるこの一家の明るさ、パワーの強さが真っ直ぐに伝わる。
後半からのダークな展開がストーリーの本質に触れるところだと思う。
個人的には、読後も胸に刺さった小さな矢が抜けない感じがしました。一の一言で。そこは乗り越えてほしかった。人は強いと思います。目の前の立ちはだかる壁を乗り越えて生きてゆくのだと思います。
崩壊した家族がほのぼの温かくひとつに描きあげられていく。温かく強さの中にもチクンとした残酷さを感じてしまった一冊だった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年1月26日
- 読了日 : 2023年1月26日
- 本棚登録日 : 2023年1月26日
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