ここ最近で一番感動した。夜寝ながら読んでいると泣けてくる。良い本との出会いでした。
大人社会、大人の都合で子供の心がかき乱されたり、友達関係にまで影響を及ぼすこともある。大人が思うより子供は世間を見ている、というお話。どの話も「こんなはずじゃなかった人生」という短編。
なかでも「チャーリー」は圧巻だった。大人になった僕は、小4の息子がチャーリーを読むのを見、自分が好きだったキャラクターチャーリーブラウンに重ね思い出す。生き辛かった小5の頃、担任教師との気持ちのズレ、人の気持ちを察しすぎていた自分。
<チャーリーあの時の僕の気持ちがわかるかい?>
イタかった思い出。だけどそこには必死にもがいて頑張った子供のころの自分がいた。過去の自分との再会。
個人的には、再会したいと思う人もいる。でも、会いたいと思う温度が同じとは限らないから、会いたいが会えない、その感じでいい。今のところは。
むしろ、会えない日々を大切に生きよう、と訴えられている気がした。
著者ご自身の解説のこの一節が心に染みた。
<バイバイと手を振った友達に明日また会えること、いまはごくあたりまえの日常が、実はなかなかの幸せだったんだということが、いつか、わかる。>
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2021年4月27日
- 読了日 : 2021年5月3日
- 本棚登録日 : 2021年4月27日
みんなの感想をみる