死刑囚の記録 (中公新書 565)

著者 :
  • 中央公論新社 (1980年1月23日発売)
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本棚登録 : 416
感想 : 43
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色々考えさせられる本。

死刑制度の是非や問題点は死刑制度の死刑囚のものの考え方や、拘禁反応については、全く想像できないものであったので興味深かった。おそらく、筆者でなければ描けないものだと思う。

あとがきで、筆者が敢えて死刑囚の生活のみを描き、死刑制度の是非や問題点はには本文では触れなかった旨が書いてある。

その上で、最後にあっさり死刑制度は廃止すべきとの結論がアッサリと提示されているが、多少の違和感を感じる。身近に死刑囚と接した筆者にとっては素直な結論なんだろうが、抜けている視点として、遺族感情があると思う。

残念なことだが、時折、信じがたいものすごく残虐な事件ごおきることもある。加害者が死刑になったからといって被害者の感情が収まるものではないだろうが、死を持って償うしかない犯罪も有るように思う。死刑の適応を厳格にすればいいのではないだろうか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 教養系(新書等)・時事・科学読物・その他
感想投稿日 : 2015年8月22日
読了日 : 2015年8月22日
本棚登録日 : 2013年5月18日

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