彫師伊之助捕物覚えシリーズ一巻。版木彫り職人の伊之助は、元凄腕の岡っ引。逃げた女房が男と心中して以来、浮かない日を送っていたが、弥八親分から娘のおようが失踪したと告げられて、重い腰を上げた。おようの行方を追う先々で起こる怪事件。その裏に、材木商高麗屋と作事奉行の黒いつながりが浮かびあがってきた……。本業の合い間をぬっての探索、幼馴染のおまさの一途な愛と昔なじみの仲間との絡み。丸腰で悪党と対決する伊之助の活躍を描く。秘密を知り巻き込まれたおようの儚い運命が涙を誘う。高麗屋の嫁おうのも哀れだった。
3作シリーズのハードボイルド時代劇、①消えた女・②
漆黒の霧の中で・③ささやく河。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
藤沢周平
- 感想投稿日 : 2013年5月18日
- 読了日 : 2013年5月18日
- 本棚登録日 : 2013年5月18日
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