この世で一番おもしろいミクロ経済学――誰もが「合理的な人間」になれるかもしれない16講

  • ダイヤモンド社 (2011年11月26日発売)
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本棚登録 : 1995
感想 : 203
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ミクロ経済学を分かりやすく解説したマンガの訳本。
最適化する個人、取引、ゲーム理論、パレート改善、囚人のジレンマ、市場、需要と供給、弾力性など、ミクロ経済の概要を理解するための概念を解説している。

今まで、経済学の教科書などで勉強しても理解できなかった人には、とてもよいかもしれない。

しかし、概念のきちんとした定義が後半の「用語集」にしかないので、ある程度は経済学を勉強したことがあり、言葉について聞きかじったことのある、もしくは既にだいたい理解した人でないと難しいかもしれない。
ミクロ経済の知識のない人が、ゼロから勉強するための本ではない。

自分はミクロ経済について断片的にしか学んでいなかったので、最適化する個人、取引、ゲーム理論など、元々ある程度の知識があった概念については理解が深まったが、よく理解していない概念については、分からず仕舞いであった。

また、本書の解説でも触れられているが、本書はあくまでもミクロ経済学の基礎について取り扱っているので、行動経済学的な知見はあまり出てこないし、個別具体的な事象についても取り扱っていない。あくまで、基礎的な理論を理解しましょうというのが目的である。

本書を読んだだけで、ミクロ経済学を理解できる訳ではないが、途中で挫折した人や、ある程度勉強した人が全体を俯瞰するためには、一助となる一冊。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス
感想投稿日 : 2020年10月24日
読了日 : 2020年10月24日
本棚登録日 : 2020年10月24日

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