夢見る帝国図書館

著者 :
  • 文藝春秋 (2019年5月15日発売)
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本棚登録 : 2519
感想 : 288
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国際子ども図書館の取材の帰り道、公園で出会った喜和子さん。
彼女に突然図書館が主人公の「上野の図書館の歴史」について書いて欲しいと頼まれる。

「ねえ、どうして、図書館ってものが作られたのか、あんた知ってる?」

それは福沢諭吉の「ビブリオテーキ!」から始まった。
永井荷風の父は日本初の図書館に悪戦苦闘した。
図書館には夏目漱石、樋口一葉、島崎藤村、田山花袋 、谷崎潤一郎、菊池寛、芥川龍之介、宮沢賢治などなどが通いそれぞれ好きな書物を手にする。

文豪たちの図書館での様子や交流はどんなものだったのだろう?想像するだけで楽しかった♪

みんなの姿を図書館は100年以上見守り続けている。明治、大正、昭和、平成、そして令和…時代が変わってもずっと。

戦争の話にも胸を打たれた。戦争は各地で様々なものを惜しみなく奪う。
図書館では書物を、子供たちからは親や家を、上野動物園では可愛い動物たちを毒殺し命を奪った。動物のところは泣けてくる。

図書館の歴史とともに喜和子さんの歴史も語られていく。今の姿からは想像できない喜和子さんの過去に驚く。
喜和子さんは好きだけど、現代の話では時々集中が切れてしまった。
たぶん、私が上野を知らないからと思う。東京国立博物館、国立西洋美術館、帝国図書館など。知っていればもっとその雰囲気を感じ取り楽しめた気がする。

マハリクマハリタたけくらべ、マハリクマハリタたけくらべには笑った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 購入本
感想投稿日 : 2019年6月27日
読了日 : 2019年6月25日
本棚登録日 : 2019年6月25日

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コメント 4件

くるたんさんのコメント
2019/06/27

けいたん♪
おはよう(⁎˃ᴗ˂⁎)

すごいタイミング♡これ、昨日、装丁に惹かれて手にした本だよ♪

これは…もしやあの噂の難産だった本かな⁇

私、読めるかなぁ(๑•﹏•๑*)

あいさんのコメント
2019/06/27

くるたん♪

おはよう(^-^)/

コメントありがとう♡
装丁いいよね〜本好きにはたまらん。

そうなんよ、図書館や文豪などは面白くてスラスラ読めたよ。戦争の話も為になった。
でも、喜和子さんという人の人生がね…
途中まではよかったけど、だんだん「あれ?なんでこんなに喜和子さんの人生を追っているんだっけ?」って思ってきて(笑)
そこだけなんだよ。あとは楽しめました♪

難しいとかではないんだよ。くるたんなら2日もあれば読めると思うから、あれ?と思う暇もないよ(*≧艸≦)

くるたんさんのコメント
2019/06/30

けいたん♪

読了したよ♪
うん、良かったー。言葉にするのは難しいぐらいすごく良かった。

全てを見てきた図書館の描写はせつないものもあったね。動物園はたまらなかったね.˚‧º·(´ฅωฅ`)‧º·˚.

あいさんのコメント
2019/06/30

くるたん♪

こんばんは(^-^)/
早速読んでくれて嬉しいヾ(≧∪≦*)ノ〃
そして、そんなによかったと思ってくれてホッとしたよ。
図書館の描写は切なかった。本が会話しているのもよかったね。
動物園は…。・゚゚・(>_<)・゚゚・。
くるたんのレビュー読むの楽しみだなぁ♪
またゆっくりお邪魔しにいくね〜
blue、あと一人になったよ。もう直ぐだ。

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