動物保護活動家の母を早くに亡くし、宇宙生物学者の父親と二人暮らしの発達障害を抱える少年。
自然を愛する一方で学校生活になじめない中で、両親の科学者同士のつてから新しい精神療法を試していくことになる。
動植物や宇宙の星々を瑞々しく描写しつつ、知性と半知性、人と自然という中で描かれる親子の姿は、さながら作中の機能的磁器共鳴装置のように読者の感情を引き付けていく。
“他の皆がどこにいるのか突き止めることのできなかった惑星がかつてあった。その惑星は孤独が原因で滅びた。”と著者は書いている。
たぶん、惑星も地球も、そして少年だけでなく、すべての人が少しずつ孤独なんだろう。
僕は思わずくしゃみをした。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年1月20日
- 読了日 : 2023年1月20日
- 本棚登録日 : 2022年12月7日
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