中国語やりはじめたし、ってことで図書館で何気なく手に取る。面白い。
まだ共産主義国だった頃の中国で育った著者の話が、食に絡めて書いてある。
知識人階級だった教師の家に生まれた著者は、歴史の教科書でみたことがあるような、田舎に行かされたり狭い、ひどい家に住まわされたりする。
これは、ひどい。親も、泣いている。
でも、筆者はどこまでも良い意味で子どもである。つらさ、悲壮さをまったく感じさせない。
さらに大人になった筆者がその時々に食べていたものを実に巧みに描く。美味しそうすぎる。悲壮さがぶっとぶ。
ほんの数十年前にお隣の国がどんな暮らしをしていたのかを、美味しい食べ物たちに囲まれながら読み終える。面白かった。でも、なにか残るものがある。中国に対する印象が変わる。そんな良書だった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年10月21日
- 読了日 : 2014年10月21日
- 本棚登録日 : 2014年10月21日
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