最期の最期までミステリと気づかずに読んでました……。
てっきり医療系の人情ものかと読み進めていたのですが、最期にミステリだったのか、と気づきました。(鈍感なもんで)
結構詳しく江戸時代の医療の流派について語られているので、その辺の知識が肝になるストーリーなのかと思い慎重に読んでいったのですが。(とにかく漢字が多いのです)
ミステリに関わるところではあまり関係がない感じなんですよねぇ。
肩透かしを食らった感じです。
医療知識もミステリに絡めてあるとよかったのでは?と個人的には思いました。
全体の2/3までは医学の話で、残りの1/3はミステリとストーリーが分断されている感があります。
今までミステリ要素が全くなかったのに突然話の流れが変わって「?」な違和感がありました。
ストーリーを急展開させなくてはならない理由が突如出てきてしまったのですかね??
感想です。
権力者にとって、一番怖いものは「身内の裏切り」なんだろうな、と思いました。
自分の仕えている主にどこまで忠誠心を誓えるか。
そして、他人も自分と同じレベルで忠誠心を持っているのか。
どちらにしても約束できるものではありません。
今の時点では裏切っていない人間が未来永劫、裏切らないとは限らないんのです。
実際、ちょっとしたことで人を裏切るのが人間じゃないですか。(諸行無常と言ったものです)
この本の父(元重)はそういったものを見越したうえで、ある決断をします。
うーーーむ。
ミステリ部分は妙にしんみりするのですが、とってつけたような感じになってしまっているのが残念なんですよね。(あくまで個人的感想です)
- 感想投稿日 : 2024年4月5日
- 読了日 : 2024年4月5日
- 本棚登録日 : 2024年4月3日
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