心臓狩り (3)異形の領域 (角川ホラー文庫 う 2-3)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011年7月23日発売)
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本棚登録 : 56
感想 : 7
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 エンターテイメントとしてなかなかだと思う。そりゃあ大傑作「ソリトンの悪魔」に比べたら驚きも興奮もイマイチだが、ジャンルも違えば3ケ月連続発売ということで狙っているところも違うんだろうし、これはこれで良いと思う。買っただけの価値はあったしね。
 まあ、SF的な設定はあっても、薀蓄にプラスされる発想の飛躍が(過去の作品に比べれば)あまりなく、知的興奮度は低めか(でもこの作品にはバランス的に丁度良いのか?)。物語もごく限られた人間の中で終結してしまうのでスケール感はあまり無い。敵の怪物度がもう一つ突き抜けていない。その辺りがやや不満点。作者のポテンシャルの高さを知っているだけに惜しい感じ。でも、バトル自体はそれなりに楽しめた(最後はちょっと…だけど)。舞が魅力的なので子供っぽい主人公の行動も分からなくもない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ホラー
感想投稿日 : 2011年11月17日
読了日 : 2011年9月17日
本棚登録日 : 2011年11月17日

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