スズメバチの2人は、黒と黄のジャンパーの2人だったのではないか。鈴木が最後まで見捨てなかったのは彼らではないが、鈴木は最後まで、妻と健太郎と孝太郎とすみれを見捨てなかった。「人として」何が正しいのか、サックスを持たない鈴木やスズメバチには大した問題ではないかもしれないが、ほっこりする瞬間にいる人たちを見捨てなかったのもまた、鈴木だった。善悪とか光りと影とか、そう言ったわかりやすいものは、傲慢が隠し味な気がする。神様がレシピを作っているんだから、一人間の知っている料理なんてたかが知れてる。だから、鈴木の妻と鈴木は、一対一の勝負をするのかも知れない。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2020年8月31日
- 読了日 : 2020年5月29日
- 本棚登録日 : 2020年8月31日
みんなの感想をみる