鏡花短篇集 (岩波文庫 緑 27-6)

著者 :
制作 : 川村二郎 
  • 岩波書店 (1987年9月16日発売)
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本棚登録 : 667
感想 : 37
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時は明治。文明開化はしたものの欧化したのはまだ一部。自然は多く残り夜の闇は深い。現世と異界は黄昏時になると溶け合い混ざり合って此方の人間が彼方に引き込まれ、彼方のモノが此方に這い出てくる。句読点はあるのにつらつらと続いてるかのような文体は読んでるうちに自分まで彼方へと拐かされるかのよう。妖しくも美しい女性が出て来る「竜潭譚」「国貞えがく」が良かった。言葉自体も美しい。日本語の美しさを再発見した。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本文学
感想投稿日 : 2012年1月15日
読了日 : 2012年1月15日
本棚登録日 : 2010年12月26日

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