増補版 チェ・ゲバラ伝 (文春文庫) (文春文庫 み 8-13)

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  • 文藝春秋 (2014年4月10日発売)
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ジャーナリズムの力の大きさ.
虚像自身は虚像だけど,その影響は計り知れない.
自分も表現に過ぎない物をバカにする節があるが,現実はそれで大きく動くことを認識しなければいけない.

革命の地道な成果は1を2にして,2を3にすることではない.
1が10に,10が100に.100が1000になるもの(その代償として0になるリスクを負いながら)
地道に積み重ねるとが何をもたらすか起こるかを教えている.

チェにとって革命とは人としての不正を絶対に見過ごさないこと、それを命を賭してまで行動に示すことと読み取った。その敵がたまたま南米の人々に極貧を強いるアメリカの帝国主義であっただけのことだろう。
もはやロマンチックともいえる思想や発言と行動の一貫性,なのに現実世界を大きく買えたインパクトこのバランスが素晴らしい.

"entero "
チェが戦死間際、39歳の誕生日のとき、己の日記にゲリラ戦士としての自分に"文句なし"と評した時の言葉。かっこいいな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2021年1月25日
読了日 : 2021年1月25日
本棚登録日 : 2021年1月25日

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