新装版 竜馬がゆく (2) (文春文庫) (文春文庫 し 1-68)

著者 :
  • 文藝春秋 (1998年9月10日発売)
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感想 : 360
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▼司馬さんの「節回し」が聴かせどころの作品だなあ、と第1巻の感想に書きましたが、節回し絶好調です。

▼幕末物の難しさは、「で、結局なにをしたの?なにがあったの?」というのが難しいんですね(笑)。合戦やって勝ち抜きました、という戦国とは違うんで。「政治」ですから。

▼その上、第2巻の竜馬なんて、要するに「剣道ま無茶苦茶強くて地元のヤンキーの代表っぽくなってあちこちうろうろしてただけ」ですから(笑)。すっごい簡単に言うと、「あちこちで色んな話を聞いて勉強してました」というだけです。

▼それがこんなに面白くなる。省略の妙、18歳くらいで始まったお話がいつのまにか成人して脱藩して歩き出す。

▼それにしても、司馬作品中随一、「主人公の理不尽モテ男ぶり」がすごいというか(笑)。もうほとんどそこだけで言うと「ゴルゴ13」とか本宮ひろしの世界。司馬さんの作品中でもなかなかここまでのものは、無いですね。
(いちばん売れているのはそれが理由かも知れません・・・・)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 電子書籍
感想投稿日 : 2024年4月11日
読了日 : 2024年4月2日
本棚登録日 : 2024年4月2日

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