吉田松陰の恋 (文春文庫 357-3)

著者 :
  • 文藝春秋 (1986年7月10日発売)
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吉田松陰がその短い生涯で、心を通わせた、おそらく唯一の女性と思われる高須久子との心の交流を描いています。

野山獄での出会い、そして、一旦は釈放された松陰が老中暗殺計画の首謀者として捕らわれ、再び野山獄に。

獄中で久子は、心を込めて縫った手布巾を松陰に渡します。

後日、罪人として江戸へと旅立つ松陰は、

「箱根山越すとき汗の出でやせん君を思ひてふき清めてん」と歌を久子に詠みます。

ついに、腰縄を打たれて江戸へと旅立つ松陰の最後の句は涙なしでは読めません。

ここでは最後の句は、書かないでおきましょう。

ちなみに、今年は吉田松陰生誕180年、小説「吉田松陰の恋」は「獄(ひとや)に咲く花」として4月にロードショー公開されます。

http://www.hitoya.com/

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2010年3月6日
読了日 : 2010年3月6日
本棚登録日 : 2010年3月6日

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