50頁弱の短編小説なので、休憩代わりにさらりと読了。
同文庫に収められている他の短編は又の機会に。
ブラッドベリの華氏451度を読んだ直後だからであろうか、この短篇が抑揚無く淡々と進んでいく様が、ことさら心地よく感じた。
以下、ネタバレにならない程度に、断片的な感想をば。
流浪の旅にでた王子「子昭」が、当初の目的地にて「甘盤」に出会うも、
「所詮、知識は人の表層に過ぎぬ」
という虚しさに直面する。
その後、高祖の墓を目指して西走する道中で、ついに子昭は「言葉」と出会う。
それは、言葉を持たない王子「子昭」と、聞こえぬ声を聞き取る「傅説(ふえつ)」との出会いだった。
そして、言葉を発することのできない王子が、あるものを発明する。
「沈黙の王」
なるほど、言い得て妙のタイトルだ。
2014.07.05
表題作以外も読了。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
千夜千冊
- 感想投稿日 : 2014年6月25日
- 読了日 : 2014年6月25日
- 本棚登録日 : 2014年6月25日
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