さて、一巻からぐぐっと惹き込まれたこの作品。
サブタイトル「海の孔雀」とはこれ如何に。
沙維の七人の王子の命を救ったソニンは、隣国のクワン王子から招かれて、イウォル王子とともに「江南」国へ赴きました。
戦禍のあともまだなまなましく残る下町と、豪奢で極彩色の王宮との温度差や貧富の差に、疑問を感じるソニン。
イウォル王子も、ソニンを見出した勘には拍手を贈りたいけど、所詮井の中の蛙。ソニンのことを都合のいい道具のようなつもりで自分の手元へと取り上げたことに思い至り、ソニンに謝罪しました。
この物語は、ソニンとともにイウォル王子も成長していくお話なのですね。
世の中にはいろんな考え方の人がいるということを、この作品は教えてくれます。
そして、そういった他者との違いと自分と向き合うことの大切さも。
まさしく、ソニンと同じ年くらいの子どもたちに読んでもらいたい良書だと思いました。まだ2巻だけど。
にしても、表紙のイラストの雰囲気が素敵。とても好き。手元に置くなら、文庫より断然こちらです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2020年10月25日
- 読了日 : 2020年10月25日
- 本棚登録日 : 2020年10月25日
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