ブレイブ・ストーリー (中) (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店 (2006年5月23日発売)
3.67
  • (685)
  • (824)
  • (1408)
  • (97)
  • (29)
本棚登録 : 7923
感想 : 425
4

北の帝国や種族差別、カルト宗教、そして「ハルネラ」。本書が示す「ファンタジー」は単なる冒険活劇ではなく、我々現実社会の暗喩である。確かに仲間とともにミッションをクリアしていく様はRPGゲームさながらだ。しかし、所々強烈な現実を織り交ぜてくる。例えば毒の沼での出来事は人間の抱える闇を描く象徴的出来事だ。

本書の中で特に印象に残ったシーンは母親と一時再開するシーン。弱くなった母親の姿をみた亘が決意する姿に、不覚にもウルッときてしまった。

これが子ども向けとされ、実際に子どもが興味を持って読んでいるということは、、、私は大人としてまだまだということなのかもしれない。

小学校でくだらない文部省公認の教科書をみせるより、本書を読ませたほうが数万倍有益だ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文学
感想投稿日 : 2013年12月24日
読了日 : 2013年12月24日
本棚登録日 : 2013年11月19日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする