ふくろう

著者 :
  • 講談社 (2012年6月15日発売)
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本棚登録 : 90
感想 : 17
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「KENZAN」vol.14~15に掲載した「不苦労」の改題、単行本化。

これは時代小説というより、「いじめ」問題を史実の松平外記の西の丸刃傷事件を題材にして語ったものと言った方がいい。

旗本の子で西の丸書院番に出仕することになった伴鍋次郎は、浪人の老人が自分の顔を見て恐怖で錯乱し川に飛び込んで死ぬという事件に遭遇し、家で「鍋次郎」という名の小さな位牌が隠されていたのを見つける。
やがて、義父から自分が西の丸書院番で人情事件を起こした松平外記の子で、事件後養子にされ伴家の実の子として育てられたこと、父が悪質な新人いじめにあって事件を起こしたことを聞かされる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 時代小説
感想投稿日 : 2012年8月14日
読了日 : 2012年8月14日
本棚登録日 : 2012年8月14日

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