1995年に生まれ、2011年に15歳になった子供たちが主人公。
それだけで、なんとなくラストが予想できてしまう。
物語の中では、主人公・八乙女市子。通称姉さん(アネさんなのかネエさんなのかのルビ表記はなし)は、自分たちが生まれた時、阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件のあった年に生まれ、今がこういうものが流行っていて、こんなニュースがあってというような事をよく語る。茨城県の、まあまあ田舎の中学校が舞台。
姉さんは、同級生たちみたいに夢や希望が語れない。まだ、自分が何をしたいかもわからない。
いつも寝癖がトレードマークの高浜偉男(よしお)は、日本一の鉱物学者になりたいと言う。理系には賢くて、マイペースで(でも絶妙に運が悪い)偉男が、突然、クラスで姉さんに告白。
変なヤツくらいにしか思ってなかった偉男だけど、同じ班で、一緒に行動するうちに、偉男の良い所もわかってくる。
希望が無いから、家にある辞書から希望の項目を切り取った姉さん。そんなことしなきゃいけないほど、現実の毎日がひどいわけでもなく、中学生で将来が見えないなんて当たり前とも思うけど・・・
2011・3の後に、それでも、希望を持って良かった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
YA・大人の文学
- 感想投稿日 : 2015年11月27日
- 読了日 : 2015年11月27日
- 本棚登録日 : 2015年11月27日
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