有吉佐和子の作品と言えば…
ぎょっとするほど美しくて、
それでいて性格は常軌を逸していると言うか、
完全にはた迷惑と言うか、
そんな女の人が出てきて面白い作品が多い、
と言う印象なのだったけれど…
そんな人は今回一人も出てこなかったよ。
今回の作品は、
突然作家がおりてしまった舞台の脚本を
元妻が引き受けてしまい、
その演出を急遽頼まれてしまった、男。
日本を代表する老優二人が出演する舞台は
大当たりとなり、連日大満員。
そんな中…ある脅迫電話がかかってきて…
こんな粗筋と、すてきな題名に期待して
手に取ったのじゃが。
事件の種明かしも、特に伏線が張られているわけではなく、
独白の中で明かされる、と言うパターン。
だからと言って人間模様に感情移入できるかと言えば、
話はあっちこっち飛ぶし、
エピソードが「この人はこういう人」と言う
ちょっとした説明に終始していて、
結局応援したい人も、憧れる人も、
嫌いな人も、特に現れず…。
あれ?
この本、本当に有吉先生がお書きになったのかなあ?
それでも休まず読み続けあっという間に読了したので
つまらないという訳ではないみたい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
国内ミステリ
- 感想投稿日 : 2014年2月19日
- 読了日 : 2014年2月19日
- 本棚登録日 : 2014年2月19日
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