開幕ベルは華やかに (文春文庫 あ 3-7)

著者 :
  • 文藝春秋 (2013年12月4日発売)
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本棚登録 : 92
感想 : 10

有吉佐和子の作品と言えば…
ぎょっとするほど美しくて、
それでいて性格は常軌を逸していると言うか、
完全にはた迷惑と言うか、
そんな女の人が出てきて面白い作品が多い、
と言う印象なのだったけれど…
そんな人は今回一人も出てこなかったよ。

今回の作品は、
突然作家がおりてしまった舞台の脚本を
元妻が引き受けてしまい、
その演出を急遽頼まれてしまった、男。

日本を代表する老優二人が出演する舞台は
大当たりとなり、連日大満員。

そんな中…ある脅迫電話がかかってきて…

こんな粗筋と、すてきな題名に期待して
手に取ったのじゃが。

事件の種明かしも、特に伏線が張られているわけではなく、
独白の中で明かされる、と言うパターン。

だからと言って人間模様に感情移入できるかと言えば、
話はあっちこっち飛ぶし、
エピソードが「この人はこういう人」と言う
ちょっとした説明に終始していて、
結局応援したい人も、憧れる人も、
嫌いな人も、特に現れず…。

あれ?
この本、本当に有吉先生がお書きになったのかなあ?

それでも休まず読み続けあっという間に読了したので
つまらないという訳ではないみたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 国内ミステリ
感想投稿日 : 2014年2月19日
読了日 : 2014年2月19日
本棚登録日 : 2014年2月19日

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