男性漂流 男たちは何におびえているか (講談社+α新書)

著者 :
  • 講談社 (2015年1月20日発売)
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感想 : 5
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人間は、年齢を重ねるにつれてしがらみが増える。特に、男性は「こうあるべきもの」的な観念が強い。それは、自分が理想とするものであるのなら良い。しかし、「婚活」にしろ、「イクメン」にしろ、マスコミを含めた周囲が勝手に評価基準を作り、男性たちに押しつけてしまっている。今の世の中は、大きなお世話では済まないようだ。

本書は、婚活、育児、仕事、老い、介護に悩む男性を追う、女性ジャーナリストが書いたルポルタージュ。テレビ番組にありがちなテーマだが、本書の凄いのは、「一人ひとりの男性について数年から十年の長期間にわたって取材を続けてきたこと 、つまり定点観測ルポになっているという点だ 。十年余りの間に協力してくださった方々は優に二百人を超えるが 、その半数は一回のインタビュ ーで終わることなく 、何度も取材を重ねて追跡した 」。これは労作としか言いようがない。取材を重ねて行くにしたがい、取材対象がどういう変化をきたして行くかがリアリティーを持って描かれる。

何となく軽く読んでしまったが、こんな読書態度でいいのだろうかという気もしてくる。同じような状況にいる人には参考になるかもしれない★3つ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 社会
感想投稿日 : 2015年8月29日
読了日 : 2015年8月29日
本棚登録日 : 2015年8月29日

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