新たな子供は生まれず、産院は解体される。
亡くなった子供が保存され、成長するためのガラスの箱だけが、増えていく。
死が常にそばにある町と、亡くなった子供を思って生き続ける人たちの物語。
亡くなった子供の骨や遺髪で作られた楽器で奏でられる〈一人一人の音楽会〉。
小さく、脆く、儚いものと、丁寧に慎重に向き合う人たち。
荒廃していく町と、しめやかな人々の暮らしの、アンバランスさ。
しっとりと、独特の空気感を持つ作品。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年6月11日
- 読了日 : 2022年6月11日
- 本棚登録日 : 2022年6月11日
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