小箱

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2019年10月7日発売)
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本棚登録 : 1160
感想 : 103
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新たな子供は生まれず、産院は解体される。
亡くなった子供が保存され、成長するためのガラスの箱だけが、増えていく。

死が常にそばにある町と、亡くなった子供を思って生き続ける人たちの物語。

亡くなった子供の骨や遺髪で作られた楽器で奏でられる〈一人一人の音楽会〉。
小さく、脆く、儚いものと、丁寧に慎重に向き合う人たち。

荒廃していく町と、しめやかな人々の暮らしの、アンバランスさ。

しっとりと、独特の空気感を持つ作品。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: おすすめ本
感想投稿日 : 2022年6月11日
読了日 : 2022年6月11日
本棚登録日 : 2022年6月11日

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