天職は寝て待て 新しい転職・就活・キャリア論 (光文社新書)

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  • 光文社 (2012年4月17日発売)
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聖マタイの召命
Vocation=天職

天職が思いもよらない時期と場所で他者から与えられるものであると考えた場合、
そのような偶然をよりよい形で起こさせるための思考様式や行動パターンこそが、
「天職への転職」に最も必要な技術なのではないか?

■従来の天職への転職
戦略策定:ありたい姿と現在の姿のギャップを解消するための一連の計画(バックキャスティング)
産業や社会が安定的に発展していた20世紀後半のような時期ならともかく、
現在のような変化の激しい時代には、こういったバックキャスティングのようなキャリア設計は、
上手く機能しないのではないか?
戦略論としての理屈はわかるが、実態とは乖離している。

<クランボルツの調査結果>
ビジネスマンのキャリア形成のきっかけは、80%の人が偶然。
キャリアは偶発的に形成される以上、中長期的なゴールを設定して、
がんばるのはナンセンス。
むしろ「いい偶然」を招き寄せるための計画や週間にこそ努力は向けられるべき。

<20年前の就職人気ランキング>
50社のうち、16社はもう存在しない。
20年前に入社した人はちょうど会社人生の折り返し地点を回っているところ。
たった20年でこうなので、現在はさらに予測しにくい。

<ピータードラッカー>
「一番確実な未来予知の方法は、未来自体を作り出してしまうこと」

■転職の是非
・「成功」「失敗」と安易に決めない。
転職の目的は、「充実した職業人生を送る」こと。
さらには「幸福な人生を送る」こと。
それぞれの職場や実生活の体験は、タペストリーの横糸と縦糸のように
複雑に絡み合いながら、その人の人生を紡いでいく。
そのように考えた上で、転職の前後で線を区切って「成功だ」「失敗だ」と
評価するのは難しいを通り越してナンセンス。
・ポジティブでいこう。
「確率が低いからやめておけ」は、ネガティブかつ短絡的な答え。
飲料分野の新商品が生き残る確率は1%。
成功確率が低いからこそ、ビジネスマンは必死になって確率を高める努力をしている。

■なぜ転職の技術が求められるのか?

読書状況:いま読んでる 公開設定:公開
カテゴリ: キャリア
感想投稿日 : 2018年12月28日
本棚登録日 : 2018年12月28日

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