ドラえもん (1) (てんとう虫コミックス)

  • 小学館 (1974年7月31日発売)
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本棚登録 : 1559
感想 : 180
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子ども時代に読んでも、大人になって読んでも面白い。ひみつ道具のワクワク感!極上のSF短編であり、コメディとしてもオチが丁寧。ブラックユーモアに教訓めいた話まで、1話15ページ前後の物語と思えない内容と切れ味に驚かされる。初期はキャラデザインも違ってて、ずんぐりとしたドラえもんが可愛い。

ドラえもんといえばドラ焼きなんだけど、一話目は餅のインパクトがすごい。焼き餅を食べたくなる。それにしても、未来からいきなりやってきて文句を言われて、怪しげなロボットが「めんどう見てやるよ」と上から来るのがシュール。しかも、思いっきり私利私欲の過去改変じゃない?!子どもの頃はまったく気にしてなかった(笑) 最近だと過去改変に厳しい作品が多いけど、このおおらかさが楽しいし、タイムトラベルものを身近にした立役者の作品だよね。

「どっちも自分が正しいと思ってるよ。戦争なんてそんなもんだよ。」
「人にできて、きみだけにできないなんてことあるもんか。」
こんなセリフが何気なく登場して、サラッと流れていくところがすごい。説教ぶったりしない、あくまで物語を楽しく読んでもらいたいという気持ちが伝わるところが好き。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 漫画
感想投稿日 : 2021年3月22日
読了日 : 2021年3月22日
本棚登録日 : 2021年3月22日

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