徳川四代将軍家綱の時代に始まる渋川春海による改暦プロジェクト。それは、公家から武家へと統治を移行していくために必須となる国家事業であった。誤謬にへこたれても、その真摯さが人の胸を打つのか、次々に支える人が現れ、助けてくれる。えんとのやりとりには、一大プロジェクトを任される春海の、専門以外には抜けまくっている様が際立ってほほえましい。
算学、暦学、知への追求、その集中力が痛いほどに感じられた。賢くなる気とやる気の出る一冊。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
歴史・時代小説
- 感想投稿日 : 2023年11月14日
- 読了日 : 2023年11月13日
- 本棚登録日 : 2023年11月14日
みんなの感想をみる