昭和二十年夏、僕は兵士だった

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2009年7月29日発売)
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感想 : 36
5

そこには一人一人の戦争があった。
水木しげる氏や三國連太郎氏など戦争を経験した5名の著名人の戦前、戦中、戦後を描いたノンフィクション作品。
一口に戦争は良くないものと言うけれど、その時代を生きた人には戦争と共に青春だったり夢だったり思い出があったんだなぁ。
もちろん戦争は良くないけど、そこで生きた人たちの強さや逞しさは認めたいし尊敬に値するものだ。
戦後の復興に力を注いだり、戦争での傷をもバネにしてがむしゃらに生きてきた人たちがそこにはいて、元気すら貰えた。

当たり前だけどこうやって一人一人に戦争と共に生活があったんだから、戦争で亡くなった多くの人達にも同じように人生があったんだと改めて思った。
そうするとやはり戦争は本当に悲しくてとてつもなく虚しいものだと感じた。

読むのに結構時間がかかるけど、素晴らしい作品なので興味がある方には是非読んでほしい。
楽しい話ではないけれど、なんだか爽やかな清々しい読後感があった。
また何年後かの夏に読み返したいと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年10月14日
読了日 : 2022年10月14日
本棚登録日 : 2022年10月14日

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