わらの女 (創元推理文庫 M ア 5-1)

  • 東京創元社 (1964年8月1日発売)
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感想 : 13
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古典と呼ばれるだけのある。サスペンスフルで無駄のない展開で冒頭の怪しげな面接の場面から驚きの結末まで一気読みである。翻訳も非常に読みやすく、長い話ではないので、薦めやすい。

身寄りも金もなにも持っていない女が、お金の豊富な生活を手に入れるために、大富豪の求妻に応募する。そこでは大富豪の秘書という男が現れて、大富豪の老人と偶然を装って出会い結婚する計画を企てる。はたして彼女は大富豪の妻となり、幸せな生活を得ることができるのだろうか・・・。

この大富豪の老人は癇癪持ち、高圧的で憎たらしい存在であるのに対して、主人公の女は今まで幸せではなく、お金という目的に対しては努力を惜しまない姿勢に好感が持てて、彼女に感情移入してしまう。ところがである。

あと、あとがきで簡単に結末を明かしているので、先に読まないよう注意が必要。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 海外ミステリ
感想投稿日 : 2011年7月10日
読了日 : 2011年7月10日
本棚登録日 : 2011年7月6日

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