昭和16年夏の敗戦 (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社 (2010年6月25日発売)
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感想 : 250
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全然面白くないので、途中で読むのをやめてしまった。

石破茂が勧めていたし、どういう過程で日本必敗の結論に達したのか、なぜ開戦に至ったのか、そういったところに興味を持った。しかし、模擬内閣の討論に関する記述は少ないし、小難しい話が多すぎる。文語体ばかり出てくるし、話はあっちこっち行ったり来たりするし、登場人物は各々の人物像が見えづらいしで、とにかくつまらない。

文語体の引用については、あって然るべきだと思うが、ただ引用しているだけで、著者なりの解説とか要約がないから分かりにくい。データとか当時の文書とか、それ自体重要だとは思うが、羅列されても意味が分からない。当然日本語としては理解できるが、いかんせん馴染みがなく読みづらいので、軽く説明を入れてほしかった。

また、各人物については、総力戦研究所に至るまでの経緯が描かれる人物が数人いるが、彼らが討論で中心的役割を担うかというとそうでもなく、なんのためにそれらの人物だけ取り上げたのか疑問。軸となる人物が特におらず、全体的にぼんやりしている。

誰か特定の人物の視点から見るとか、群像にしても主題となる模擬内閣以外の記述は極力削ぐとか、そういったことでより面白く、分かりやすくなるのではないかと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年6月29日
読了日 : 2019年6月29日
本棚登録日 : 2019年6月29日

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