【映画化原作】ケルベロスの肖像 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社 (2014年1月23日発売)
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本棚登録 : 2274
感想 : 157
4

田口医師が主人公のバチスタシリーズの
なんと完結篇だということです。

アリアドネの弾丸を読んだときには
かなり感動したはずなのですが、
そのストーリーをすっかり忘れてるという体たらくで
読み始めてしまいました。

そのせいか、若干理解しがたい部分が出てしまい、
アリアドネの弾丸を読み直してから読めばよかったです。

ともあれ、2/3くらいまでは比較的平穏に進む物語です。
白鳥はあまり出番がないし、
新キャラの東堂医師は完全にコメディっぽい役回りで、
あれれ?という雰囲気のまま読んでいきました。

しかし物語の大詰めで一気に動きます。
まぁ予想通りのキャラが黒幕だった、という展開には
ちょっとだけ「そう来ちゃうの・・・」と残念な気持ちになりつつ、
そのうえで起きた事象については
ちょっと荒唐無稽すぎて「こんなんなっちゃうの?」と
これまで残念な気持ちになりました。

そしてラストシーンでは、まさかの展開。
大団円風にまとめていますが、
ちょっと無理にまとめた、不人気連載だった漫画が
突然最終回を迎えたような終わりにも思える印象でした。

これまでバチスタシリーズのファンだからこそかもですが、
どうにもスパっと腑に落ちない作品で
完結作品となってしまいました。

ともあれ、面白いことは間違いなく、
一気読みをしたので、一級品のエンタテイメントでした。
ただ、海堂尊さんにしてはちょっとなぁという、
そういう感想だと思っていただければと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年1月21日
読了日 : 2014年1月21日
本棚登録日 : 2014年1月21日

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