私の住んでいる所は、かつての平家の水島合戦の古戦場跡の近くだ。ちょっと車を飛ばしただけで記念碑にたどり着く。つまり、ここは中世は海にすこぶる近かった。
わが家から歩いて少し行った所に「この家はむかし海賊をやっていたんだよ。○○大将軍と言っていたんだ」といういわく付きの御屋敷がある。真偽のほどはわからない。そういう「伝説」がまだ成立するような土地が瀬戸内海の周りにまだいくらかありそうだということと、海賊の子孫は未だに地域の大物として残っていることを地域が認めているということと、子ども心に「怖いところ」しかし「尊敬すべきところ」という風に大人に植え付けられたことだけを、ここで指摘しておきたい。
瀬戸内に住む者にとって、「海賊」は特別なのだ。
その最後の輝きの物語なのではないかと、一巻目を読んで思った。一巻目はまだ人物紹介と、物語の発端説明の域を出ない。 次巻を続けて読むことにした。
2016年7月読了
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ま行 フィクション
- 感想投稿日 : 2016年8月7日
- 読了日 : 2016年8月7日
- 本棚登録日 : 2016年8月7日
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