幻色江戸ごよみ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1998年8月28日発売)
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本棚登録 : 4018
感想 : 290
4

摩訶不思議な物語。
12話を短文でまとめてみました。

【鬼子母火】
娘が、亡くなった母の髪の毛を神棚の注連縄に隠すと、そこから火が出て仏間が燃える。

【紅の玉】
嫁に行く孫娘に美しい紅珊瑚を簪にと、作った錺職人の佐吉に降りかかる災難とは。

【春花秋灯】
嫁に行った娘の祝いに作った昇竜の行灯が、夫婦が夜毎ことに及ぶとあかあかと灯る。

【器量のぞみ】
醜女(しこめ)のお信は、美男に美しい女と言われて嫁に行く。そこには、ある女の怨念が。

【庄助の夜着(よぎ 寝具用の綿の入った着物)】
庄助は、夜着を買ってから幽霊を見るようになり、その幽霊に恋をして痩せていく。

【まひごのしるべ】
たえは、我が子を死なせた。その代わりに攫った子を育てていたが、その子が居なくなった。

【だるま猫】
臆病者の火消の角蔵は、火事場が怖く。だるま猫の頭巾を被ると。目が黄色く爛爛と輝く。

【小袖の手】
孤独な三造は、小袖と話をしている。三造しかいないのに小袖から手が伸びてくる。

【首吊り御本尊】
奉公が辛くて死のうとする小僧に、お店の隠居が怪異な首吊り御本尊の話をする。

【神無月(十月)】
毎年、神無月に盗みを行なう盗人と、その盗みを止めさせようとする岡っ引きが。

【侘助の花】
行灯に描いた侘助の花が話題になり、嘘の隠し子の話をしたら。隠し子があらわれた。

【紙吹雪】
金貸しに借りた金が返済できずに自殺した親子の生き残りの娘が、金貸しに復讐する。

【読後】
面白くて笑いがでて、悲しくて涙がでて、恐くて背筋が寒くなったりしながら。テンポもよく、読みやすく。本当に、よくここまでいろんな話を作れるなと思いながら、いろんな思いを抱きながら12話の怪異な物語を読み終りました。
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【音読】
2022年10月1日から12日まで、音読で宮部みゆきさんの「幻色江戸ごよみ」を大活字本で読みました。この大活字本の底本は、1998年9月に新潮文庫から発行された「幻色江戸ごよみ」です。本の登録は、新潮文庫で行います。埼玉福祉会発行の大活字本は、上下巻の2冊からなっています。
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幻色江戸ごよみ
2000.09埼玉福祉会発行。字の大きさは…大活字。
2022.10.01~12音読で読了。★★★★☆
鬼子母火、紅の玉、春花秋灯、器量のぞみ、庄助の夜着、まひごのしるべ、だるま猫、小袖の手、首吊り御本尊、神無月、侘助の花、紙吹雪、の超短編12話。
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読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 時代小説
感想投稿日 : 2022年10月12日
読了日 : 2022年10月12日
本棚登録日 : 2022年9月13日

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