職業としての学問 (岩波文庫 白 209-5)

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【要約】

①食べていくための学問 (学者としての生き方) ・独米比較(金権主義/官僚主義)
・就職・昇進の偶然性

②教師・研究者の心構え
・専門分化の進行
 →専門への自己閉塞と仕事への専心とが必要
・学問の進歩
 →常に時代遅れになる宿命

③学問の職分
・学問と政策の分離
(政治的立場や価値判断からの自由を要する)
・学問による寄与は「明確さ・責任感を与える」こと
・与えられた仕事への専念

【感想】
・執筆当時は学問の専門分化が始まったばかりだったが、現在はむしろ専門化しすぎている状況にあり、学際的な研究態度を求められている風潮がある(良いか悪いかはともかく)。
・研究者の待遇が偶然性に左右されるのは、現在の日本の大学でもまだ変わらないと思う。補助金制度との兼ね合いで業績ないし功労による評価が広まりつつあるが、その本質・内実はウェーバーの時代のドイツと変わらないだろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ■哲学・思想・倫理・イデオロギー
感想投稿日 : 2014年5月4日
読了日 : 2014年5月4日
本棚登録日 : 2014年5月1日

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