独裁者のデザイン: ヒトラー、ムッソリーニ、スターリン、毛沢東の手法

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  • 平凡社 (2019年9月6日発売)
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スターリンは周囲を粛清し過ぎて、自分もいつ殺されてもおかしくない状態になり、疑心暗鬼になりすぎて、悲惨な死に方をした。医者が粛清を恐れるあまり治療を拒んだ、という説もある。人徳のなさがあらわれている。

フランコ、毛沢東、カストロ、アミンのように長生きした独裁者もいるが
ヒトラー、チャウシェスク、フセイン、カダフィのように悲惨な最後を遂げた独裁者も多い。

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18世紀末、社会にとっての効用を重視した功利主義者ジェリミー・ベンサムの発案による独房監視システム、パノプティコンというものがある。
中心に監視塔があり、そこから放射状に伸びたところに囚人棟を置く円形の建物のこと。
監視塔の監視窓は小さく、そこに看守がいるかどうか
は囚人棟からは確認できない。
囚人は、看守がいるいないにかかわらず、常に見られている感じを抱く。
さしずめ、今は、その中心の監視塔が、監視カメラ情報も含めたビッグデータなのだろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: デザイン
感想投稿日 : 2021年12月14日
読了日 : 2021年12月14日
本棚登録日 : 2021年12月14日

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