転校生ケリー・トロイを想う主人公ベン・ウェイドが現在から高校時代を振り返る一人称の独白として語られる。切なく、悲しい物語。
吉野仁氏による後書きにある作者の「闇をつかむ男」の一節、「大量死の時代にあっても、ミステリーは不法に奪われた人ひとりの生命がなおも人間の世界で重要な意味を持つと主張する、ロマンティックな個人主義の最後の砦となっている。」という文章。ミステリーが面白いのはまさにその点だと思った。言い換えると、その他大勢の命ではなく、家族や親友の人生を扱うようなものだから面白いということか。
読書状況:読み終わった
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本・雑誌
- 感想投稿日 : 2024年3月16日
- 読了日 : 2024年3月16日
- 本棚登録日 : 2024年3月16日
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