ペンギン、飛べ大空へ! 下 (動物と話せる少女リリアーネ)

  • 学研プラス (2013年10月22日発売)
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感想 : 8
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“パシャは驚きました。『冠がきれいだって?』
『そうよ、きれいよ!わたしもそんなすてきな髪型にしたいわ』
パシャは驚きのあまり、言葉を失ってしまいました。
そこへラプンツェルがやってきました。
『わたしもあなたの羽が好きよ。とてもきれいにゆれるんですもの!』
リリは丘のふもとにつき、立ちあがりました。そして、ペンギンたちのやりとりを驚きながら見守っていました。
パシャは気はずかしそうにしていました。『きみたちは、おれさまの冠が好きなのか?』パシャは信じられないといったようすです。
『とっても好きよ!』そこへ、よたよた歩いてきた白雪姫が口をはさみました。
『あんたがそんなに口うるさいやつでなかったら、とっくのとうに教えてあげたんだけど』”[P.40]

9巻目。
重い内容を含みつつも最後は気持ちの良い終わり方で。
リリとイザヤの関係がいいなかわいいな。

“「ぼくにとってなにがいいかなんて、パパにはわかりっこないさ。だってパパはぼくがなにを考えているのか、よくわかっていないからね!」イザヤの声は、さらに強くふるえました。「パパは知らないんだ。ぼくにとってリリがどれほど大切か!リリは、ぼくのたったひとりの本物の友人だってことをね。はなればなれになってしまったら、ぼくがどんなにさみしい思いをするのか、パパはわかっていない!」
その場はしんと静まり返りました。おとなたちはイザヤを、それからリリを、順番に見つめました。
リリはびっくりしてしまい、なにも言うことができません。自分が真っ赤になっていることだけしか感じていませんでした。
「ぼくはリリのそばからはなれたくない」イザヤは言いました。「ぼくらは、ふたりで一つなんだ」
リリは、ほおを熱くしてイザヤをじっと見つめました。リリはきのう、ばかなことを言ってしまったと思っていました。なぜなら、イザヤがリリの告白に対して、あまり多くのことを返してくれなかったからです。でも今は、二倍にも三倍にもして返してくれています!”[P.142]

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2014年12月7日
読了日 : 2014年12月7日
本棚登録日 : 2014年12月7日

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