まず、初めて読む時代小説で、
はじめは「読みにくそう」と、思っていた。
しかし、この作品は時代小説と言っても、
多分、大分ライトな時代小説なのだと思う。
思っていたより読みやすい。
読みやすいと、その場面が浮かびやすい。
話が分かりやすい。
他の時代小説も、1度、手に取ってみよう、と思わせるほどには面白かった。
話が進むに連れて、思ったより重い話に進んでいって、正直、そのエピソード必要?と思った。
そして、あからさまに「つづく」で終わりそうな終わり方なのが残念だった。
なんていうか、海外ドラマとか、洋画の、次の作品に続くよ!って感じの雰囲気満々で終わられても。。
という感じ。
「居酒屋ぜんや」に出てくる料理は本当に美味しそう。
私はお酒に弱いので、読んでいて「呑みたい」と思うことはないが、料理に関しては、読んでいてお腹が空いた。
しかし、食事を済ました後に読んでも、
あー、鰤食べたい、とか思ってしまう。
多分、ベストなのは、「食べながら読む」ことなんだろうが、さすがにそれは無理だ。
確かに料理は美味しそうだ。
が、料理がテーマの小説は初めて読んだからか、
あえて文字で料理を表現したものを読む意味ってなんだろう?って思った。
なんだろ、料理を魅せたいなら、
絵画だったり、漫画だったり、写真でも良い訳で。
美味しそうな料理を、文字で表現できていることがすごい!ということなのかな?
個人的には、そこが疑問点だった。
若い作家さんが、今まで時代小説に興味の無かった世代に、興味を持たせるきっかけにはなりえる作品だと思う。
また、居酒屋ぜんやに関わる人は皆さん、性格の良い人ばかりなので、気持ち良く読めたのが良かった。
- 感想投稿日 : 2016年8月20日
- 読了日 : 2016年8月20日
- 本棚登録日 : 2016年8月18日
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