34才の蜜は、6才の娘と研究者の夫と暮らしながらも、若さを保つことに執着していたが、ある日、パート先でオバサン扱いされたことで、益々エイジハラスメントに対する反応が過剰になっていく。
そんなときに夫が21才の女性と浮気をし、どう対処するか、足掻きながら自問自答し、最後には大学に入り直して、夫がいなくても自立できるようにと考えるまでに成長(?)する様子を描いたストーリー。
夫の妹が21才で、その若さを目の当たりにして、義妹と年齢やルックスのことでお互いにチクチク言い合うとか、見た目の若さを保つためにぎっくり腰になるほど運動するとか、設定はイタ過ぎるが、蜜の気持ちも理解できる自分もいる。
2008年に書かれたあとがきで、著者も日本の女性が「オバサン」という言葉に過剰に反応すること、10年後には続編が書けない世の中になっているかと書かれているが、残念ながら2023年の今も男女ともに意識は変わってない人が多いように思う。セクハラ、マタハラなど、○○ハラに対する規則もでき、女性活躍も叫ばれる昨今、さすがに公には言わない人が増えたが、本音の部分ではかなり怪しいだろう。
そんなことを気にせず、周りの誰かにも気にさせず生きるには、好きなこと、自分が打ち込める何かを見つけることが大事なんだと思う。私自身、まだ見つけられていないけど。。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2023年4月22日
- 読了日 : 2023年4月22日
- 本棚登録日 : 2023年4月22日
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