大好きな作品で、何度も好きな場面を読んではいたけど、久しぶりに最初から最後まで読み返した。
改めて読んでみると、本土編が今後のシリーズに繋がるものすごく重要な話をたくさんしていて、初めて読んだ当時とは注目ポイントが全然違ったのが面白かった。なにより、中村青司についてこんなに色々語られてたんだと驚いた。シリーズを読んでから読み直すと、十角館の犯人も中村青司(の館)に魅入られたのかなぁとか思った。
ちなみに個人的に好きなシーンでかなりマニアックなものは第十一章の事件の概要が新聞記事で出るところ。カタカナのニックネームで呼ばれていた面々が初めて漢字氏名で表記される部分。今まで洋風のそれこそ小説の中の物語だったものが一気に生々しくリアルな殺人事件に感じられる一方で、仰々しいニックネームで呼び合ってた彼らを所詮ただの大学生だと皮肉っているようにも感じた。この部分によって一気に小説の重みが増したような感じがしてなんか好きです。
他のシリーズも改めて読み返してみようと思います。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年3月8日
- 読了日 : 2024年3月9日
- 本棚登録日 : 2023年1月27日
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