少し前に遠藤周作の『深い河』を読んだせいか、この写真集の冒頭に編まれた乳海(ちちのうみ)はガンジス河に自力で、他人の手を借りて、あるいは死して運びこまれて積み重なる。荼毘に付される人々を通じて死を感じ取れということなのだと思うが、作者の思いが強すぎて作品との会話にエネルギーを使うのが少し苦痛だ。これをむさぼり食って糧とするくらいの気力を持てというメッセージなのかもしれないと、世界各地の写真を通じて少しだけ感じ取った。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
写真・芸術
- 感想投稿日 : 2024年4月6日
- 読了日 : 2024年4月6日
- 本棚登録日 : 2024年4月5日
みんなの感想をみる