32冊目『夢十夜 他二篇』(夏目漱石 著、1986年3月、岩波書店)
「小品」と称される、漱石の短編作品を集めた文庫本。表題作の他、「文鳥」と「永日小品」という作品が収録されている。表題作は、10本の短い短編からなる連作である。胸を締め付けるほどロマンチックな「第一夜」、背筋も凍るほど恐ろしい「第三夜」、コメディとトラジェディが見事に同居している「第十夜」など、バラエティに富んだ短編が揃っている。夢と現の境目がわからなくなるような、独特の読後感に痺れる。漱石ビギナーにも易しい一冊。
「こんな夢を見た。」
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説:短編集
- 感想投稿日 : 2022年5月18日
- 読了日 : 2022年5月18日
- 本棚登録日 : 2022年5月3日
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