2冊目『烏有此譚』(円城塔 著、2009年12月、講談社)
何が何だかわからない、というのが素直な感想である。
ジャンルとしては一応セカイ系SFということになるのだろうか?取り止めも脈絡もないような話のようであり、”喪失”と”補填”、そして”誕生”を描いた正統な純文学のようでもある。
本文にも匹敵する大量の注釈が空白の多い物語を埋める。その注釈の配置にも仕掛けが施されているという、ハイコンテクストな小説である。作者はちょっとどうかしている。
〈それで、何ともなるわけではないけれど〉
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説:SF
- 感想投稿日 : 2024年1月9日
- 読了日 : 2024年1月9日
- 本棚登録日 : 2023年12月18日
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