傷だらけのカミーユ (文春文庫) (文春文庫 ル 6-4)

  • 文藝春秋 (2016年10月7日発売)
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カミーユ・ヴェルーヴェン警部3部作の最終巻、作品単体として見れば、衝撃度、構成、など前2作には及ぶまいと思うものの、3部作をまとめるにふさわしい出来栄えであり、まさに「傷だらけ」となっていく主人公カミーユに感情移入しつつ読了した。

作者ピエール・ルメートルには最初から3部作の構成があったのだろう、登場人物の配置、経過年数による人物の変化、関わり合いの変化など、緻密な計算の上に成り立っており、3部作を読み進めてきた読者には、いっそううなずける構成となっている。

これでカミーユ班にはもう会えないと思うと寂しい、しかしながら一人がガンで他界していたという前提では、今後のシリーズ継続はないという作者の意図を感じた。

また別での次回作に多いに期待したい。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 海外作品
感想投稿日 : 2018年3月23日
本棚登録日 : 2018年2月15日

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